教師なら誰でも知ってること 理科編 その1
1 小学校では昔は硫酸銅とか濃硫酸とかありましたが、今では危険な薬品は
ほとんどありません。強いて言えば濃塩酸、水酸化ナトリウムくらいのもの
です。濃塩酸の薄め方ですが、案外、知らない先生がいるので書きます。
濃塩酸はHCl(塩化水素)が37%溶けた水溶液です。12規定。12M。
12N(規定)です。煙が出ます。普通は希塩酸を使いますから濃塩酸50
mlに対して水を50ml入れれば半分の6N(規定)の希塩酸ができます。
希塩酸を作っておいて、学年で使い回すのがいいでしょう。
注意するのは薄め方は濃塩酸に水を入れることです。発熱します。
濃硫酸の場合は逆です。水に濃硫酸を入れます。
2 水酸化ナトリウムは「潮解性」と言って空気中の水分を吸って湿ってきま
す。取り扱いは素早く。しかも皮膚につくと塩酸よりも残りやすく厄介で
す。塩酸よりも注意が必要です。
3 リトマスよりもBTB溶液の方が子どもの「感動」が違います。
教科書は「リトマス試験紙」を使って酸とアルカリを調べます。
これでもいいのですが、BTB溶液は色の変化が急激なので、まるで
魔法を見ているような感覚で子どもたちはびっくりします。
こういった「経験」が「理科って面白い」という「科学好き」の子を
つくっていくのです。
4 溶解度の違いを調べるのに今ではミョウバンが主流になっています。
昔はホウ酸でした。ミョウバンは500gで800円前後。ホウ酸は400円
前後です。値段は倍かかります。しかしホウ酸はなかなか解けず、ミョウバ
ンとは全く解け方が違います。そんなこともあってミョウバンになったも
のと思われます。
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