基本の9 保護者への対応 その2
1 1年生を受け持った時のこと。宿題を絵日記、ひらがな、プリントを
出していました。そうしたら「多すぎる」とある親からクレームが入りまし
た。「1年生にこんなにたくさんのことをやらせるのか」というのです。
2 そこで早速、家庭訪問。(この素早さが大事)
「その通りです」とまずは言い分を肯定します。
そして「幼稚園」と違い、これだけの量があるのです。
と、プリントの量を最後まで見せました。
「こんなにあるのですか」と親御さんは驚いていました。
つまり幼稚園との「ギャップ」に驚いただけで、クレームではなかったとい
うわけです。事実を示したら納得していただけました。
3 そして、1年生の最後には「先生、うちの子がいろいろできるようになった
のは先生のおかげです」と花束を持って来てくれました。
当の本人からはその後もずっと高校生になるまで手製のクリスマスカード
やひな祭りカードを送って来てくれました。昨日の敵は今日の友。
その後もいろいろと「共育」に協力してくれました。
4 クレームがあったら「電話ではなく直接話す」ということが
まずは必要です。電話だと、さらに興奮して来ますから。
そして第三者に立ち会ってもらうことも重要です。
これは「言った、言わない」を防ぐためです。
5 「あの子のせいなのに何でうちの子ばかり」
これは子供も同じで「俺だけじゃねえ」というのと同じです。
この親にしてこの子ありです。
こういう親に対しては「今、状況を一人ずつ調べていますので
わかり次第、報告いたします」とひとまず、落ち着かせることです。
時は「怒り」を鎮めます。
頃合いをみはかって、一つ一つ丁寧に状況を説明します。
必ず、わかってくれます。
6 「クレームは宝物」とは言いますが、そんなに生易しいものでは
ありません。無いに越したことはありません。
私は幸いにしてそんなに「クレーム」というほどのものはありませんでした
が要は「共に同じ方向を向きましょう、それが子供のためです」と強調する
ことです。
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