あなたは「ごんぎつねの主題」を知っていますか

1 知多半島にある「新見南吉記念館」に行くと、新見南吉が

  何を主題に物語を書いたのかがわかります。

  「物語には「悲哀」がなければならぬ」

  これが、一貫した、新見南吉の作品全体に流れています。

  つまりゴンと兵十の「分かり合えない悲しみ」なのです。

  最後は「ゴン、おまいだったのか」

  これが「愛惜」です。

2 ですから、「この後の物語を考えて見ましょう」とか

  「青い煙が悲しみを表している」などという解釈などは

  不要なのです。

   「駆け寄ってきました」

   視点の移動など関係ありません。

   分析批評は作品を分断し、「味わい」をなくしてしまいます。

   もちろん、否定はしません。色々な方法があっていいのです。

  「ごんぎつね」だけでなく他の南吉の作品を読み、教材を

  深く解釈し、その上で、子どもたちに考えさせること、

  それが「プロ」の仕事です。

3 では「やまなし」宮沢賢治作の「主題は何ですか」

  それは「突然の死」つまり、妹の死なのです。

  これも「宮沢賢治記念館」やイギリス海岸、農学校に行くと

  それがわかります。

  私はいつも、そこまで行き、「教材研究をして研究授業に臨む」ことを

  してきました。

  そこまでして、やっと作品理解が深まるのです。

  教師は「足で稼ぎ」その感動を子どもに伝えるのです。

  それはもう、必ず、伝わります。 

  国語だけでなく、日本中、足で取材をしていければ

  子どもを連れて、そこまで行き、「体験」させたのです。

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